長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

長谷邦夫はてなダイアリーのバックアップです。今のところ更新は無い予定です。

2005-07-21から1日間の記事一覧

帰宅はいつもの時間。まだ暗くはなっていない。

bk1より、注文しておいた『アジアMANGAサミット』 (関口シュン・秋田孝宏編)、『シグルイ』(3)、 『13』(古川日出男)が到着していた。

少年マンガにおける「日常」描写などを考えている内に

ぼくはこんな所に迷い出てしまっていた。そのことを 雑然とだが、講義の中で喋ってみたのである。 もちろん、マンガ史の中での『スットプ!にいちゃん』や 『ナガシマくん』などの、ギャグ・ユーモアの中にあった 日常性からだどりつつだったのだが…。

助にあずけられた5歳の園児タイキが、住宅地で起きた

血なまぐさいニュースを聞きながら、園児たちの積み木を壊す。 そしてこうつぶやくのだ。 「生まれては死に、死んでは生まれ、意味がねえ、全然意味が ねえ」ニヒリストの園児に、思わず笑った。 まさか園児にこんなことは言えぬだろう。作者のメッセージ か…

その第二話では、母を喪ったあと不登校を続けて1年

たつ少年・助(たすく)が、父親から借りたパソコンで、 自殺志願者のサイトを見つけ、そこから自分か住む 「朝日台ハイタウン」周辺の志願者に電話を掛け、有料で <自殺見届け人>を始める話しだ。 志願者たちが<安全に、確実に望む通りに>死ねるよう 自…

現在の子供たちは、日常、理不尽に降りかかる<死>

というものがテロリズムなどによって、自分にも訪れる かもしれぬ現実である〜ということを知ってしまったのだ。 岡崎マンガの死など、「そんなこともあるじゃん」と 言い切ることが当然のようになっているのではないか? そうした心理状況にあるという前提…

しかし、マンガという「場所」を離れてみれば、

この岡崎の描きかたが、特に早かったわけではないと思う。 ぼくのような老人は、ゴダールの『気狂いピエロ』での ベルモンドのナンセンスな爆死ぶりを見ているからだ。 『勝手にしやがれ』など一連の作品を岡崎はビデオか 再上映で観ていたのだろうか。

話しはちょっと少年マンガの日常の「異化」

ということに移る。楳図かずおの『漂流教室』の SF的異化ぶりを思い出してほしい。普段、少年が 通っていた学校の消失。 この作品を初めて読んだときのショックを…。 ところで、ニューヨークのツインタワー・ビルの 消失ぶりを、TVのニュース報道で繰り…

KARTE・3では冒頭、カップルがこんな会話

を交わす。 男「ねえ?一緒に死なない?」「いいクスリあるんだよ」 「眠るみたいに死ねるの」「一緒にどう?」 女「バッカないの」と彼女は立ち去る。 だが、後日〜ベッドの二人。 女「死なないじゃん、このクスリ!!」「アホらし!!」 と怒る。 男「バッ…

椙山女学園大学でも大垣女子短期大学でも

新しい「日常」を描くマンガ。「異化」する現実〜と 題して喋った。 これまでは、「日常」を描く・「日常」を「異化」 する〜というかたちでマンガ作品を読んできた。 しかし、浅野いにおの『ひかりのまち』を読んでいて、 気持ちが完全に変化した。 そこか…