マンガでキリスト

●樋口雅一さんから『まんが　キリスト教の歴史』前篇
（いのちのことば社フォレストブック）が送られて
きた。かつて『まんが　聖書物語』を描いたことから
この仕事が始まったとのこと。
　キリスト者ではない樋口さんの描いたマンガである。
多数の参考書を参照し、構成し、さらにマンガとしての
工夫もされている。なかなかの労作だ。
　こういうチャンスでもないと、キリスト史などは読まない
ものだ。樋口さん、有難う御座います。後篇もがんばって
下さい。
●日本マンガ学会では、今年の総会大会で、こういった
ジャンル他さまざまのマンガ作品に注目して、「見えない
マンガ」と題し、研究発表をやった。
見えない〜のではなく、かなりの部数が刷られている点に
注目してほしかったからだ。
　ぼくもかつてダイヤモンド社で赤塚不二夫のカルチャー・
マンガ・シリーズを構成し、ぼく自身でも偉人伝記的な
シリーズを描いた。それだけに、現在でも結構興味がある
分野なのである。
　まだまだ未開拓で、企画次第では、面白い作品が可能な
はずである。ぼくがその当時やりたかったのが、
谷岡ヤスジ作『ニーチェ・悲劇の誕生』。企画・構成を
やってみたかった。
　先日、ビデオ印税が入ったというこの原作はやはり
そのひとつだ。→『カーマスートラ』（永井豪・絵）。
『コーラン』も企画していたが、実らなかった。