長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

長谷邦夫はてなダイアリーのバックアップです。今のところ更新は無い予定です。

マンガ創作の再開

★大垣から帰宅して、今日は、久しぶりに創作マンガの
 下絵やペン描きをやった。
◎アマゾン中古から購入した『掌の小説』(川端康成)が、到着している。
 この文庫は、ずっと以前から持っていたんだ。
 しかし、昨年の緊急引っ越しの際に<廃棄処分>の中に入ってしまったらしい。
 で、購入したのである。
 コンビニでは「週刊文春」購入。

■四国北島町の小西さんから、『あるマンガ家の自伝〜桜三月散歩道』に関して
 「徳島新聞」の夕刊コラムにお書きになった「長谷邦夫クロニクル」が
 メールと添付ファイル(画像)で、送られてきた。
●以前から、常に拙著について、熱い支持・支援を続けて下さってくださる小西さん!
 ありがとう御座います。ここに、その全文を掲載させていただきます。

小西昌幸(北島町)
1月11日「徳島新聞」夕刊コラム「ぞめき」

 長谷邦夫クロニクル
1969年、生まれて始めて漫画家にファン・レターを出し、返事を貰った。それが長谷(ながたに)邦夫さんで、私は中学生だった。当時長谷さんが『COM(コム)』(虫プロ商事)に連載していたパロディ漫画でファンになったのだ。
長谷さんは1937年4月7日、東京生まれ。トキワ荘メンバーの1人。58年から貸本漫画を多数描き、その後トキワ荘グループのアニメ会社スタジオ・ゼロ赤塚不二夫のフジオ・プロで活動。70年代に「バカ式」等のパロディ漫画を発表する傍ら赤塚のアイデア・ブレーン、ゴースト・ライターを長年務めた。赤塚のカルト雑誌『まんが№1』では実質的編集長として采配を振るった。92年フジオ・プロ退社。近年は大学・専門学校で「漫画論」を講義。『赤塚不二夫天才ニャロメ伝』『パロディ漫画大全』など著書多数。栃木県在住。
2001年3月、職場で長谷邦夫さんの講演会「漫画風雲録〜トキワ荘物語」を開いた。前年度に企画した戦後SFの開拓者・柴野拓美さん講演会からの流れだった。中学時代ファン・レターを出した人の催しを、30年以上の時を経て自分の職場で実現できたわけで、深い感慨を覚えた。
講演会の翌日、牟岐の坂本秀童氏と一緒に長谷さんにインタビューをした。後に「『まんが№1』の時代」と題して「創世ホール通信/文化ジャーナル」に14回掲載。その内容はネットでも読める。
寺山修司を多面体と評することがあるが、長谷邦夫も驚異の多面体だ。SF同人誌「宇宙塵」の最初期からの同人。現代詩にも造詣が深い。山下洋輔トリオの熱心なファンで欧州ツアーに同行。タモリゴールデン街デビューに一役買った。井上陽水「桜三月散歩道」は長谷さんの作詞だ。漫画、SF,現代詩、ジャズ。守備範囲が極めて広く、捕らえきることが困難なのだ。長谷邦夫の全貌を語れるのは、長谷邦夫以外にない。だから「ぜひご自身のクロニクルを」と、私は言い続けて来た。
昨年暮れ、長谷さんの書き下ろし大著『桜三月散歩道・あるマンガ家の自伝』(水声社)が届いた。ついにクロニクルが完成したのだ。物凄く面白い。貴重な証言が満載で、創世ホール講演会のことも克明に記述されている。私は年末年始、ずっと同書を枕元に置いて寝たのだった。(幸)