長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

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大垣女子短期大学講義

「+」マンガ文化論講義
今週は<マンガ原作と小説の関係>をしゃべった。
講義用にかつて書いた『漫画の構造学!』(インデックス出版)を使用。

今年の春、京都精華大学で『キャンディキャンディ』裁判で
敗訴してしまったマンガ家いがらしゆみこさんのケースが
記憶に新しいので、このことも触れておく。
テキストにも、原作者水木杏子さんとのトラブル・裁判に
触れていた。

ストーリー作りに編集者が相当に参加してプロットをつくり
マンガ家と調整したうえで、原作者にシナリオを書いてもらって
いたという事情。
このようなケースは現在も多い筈だ。
いがらしさんは、シナリオを書いてもらう前に、キャラ原画を
描き予告ページに掲載し、タイトルも自分で付けた。
しかし、最高裁は彼女は<二次的>な著作者であると宣言、
水木さんが、この作品を封印するという事態になった。
いがらしさんは、色紙にキャンディの絵を描くことは出来ないで
いる。
水木さんにフォーラムに出てきていただけると、もっと
論議が深まるはずだが‥。


「+」文学部・大衆文化で半期の講座
16日水曜日1限の授業なので、前夜に名古屋へ来て、本学の
ゲストハウスに泊まっている。
非常勤講師控え室のあるビルの5階にビジネスホテル並みの部屋が
あるのだ。(食事なし・近所のレストランかコンビニ朝食)

今週は<『攻殻機動隊』を読む>というテーマで話す。
サイバーパンクSFの時代のウイリアム・ギブスンにも
触れながら、ネットの中のデータが、一種の人格を持つ
恐怖について。

押井アニメの評価が高かったため、士郎正宗のユーモアが
案外忘れられている。その点にも注意を喚起した。

この曜日は隔週で椙山女学園大のマンガ文化論(2コマ)が
あるのだが、今週は休みの週である。