長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

長谷邦夫はてなダイアリーのバックアップです。今のところ更新は無い予定です。

マンガのペン描き

★24ページものA作B作の二作品にまたがって作画している。
ネットでニュースを見ていたら「沖縄、早くも梅雨明け!」 いやはやビックリ!
●以下、貼り付け● 
 この非常事態にあたり、思い出すことがある。イタリアの詩人・哲学者・政治家、ダンテ・アリギエーリ(1265年から1321年)の地獄篇、煉獄篇、天国篇の3部から成る叙事詩神曲』(Divina Commedia)のことだ。「神聖喜劇」という原題が付けられている。地獄篇第3歌に登場する地獄への入口の門が人口に膾炙されたので、ご存じの方もおられると思う。

「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」を含む銘文で、印象的である。

・僕が高校2年生の時のことだが、国語副読本担任の石丸久先生にイタリア語(トスカーナ方言)で冒頭の行を暗記するようにという宿題を出された。昔のことだが、今でも冒頭部分を覚えている。石丸先生の訳だと、確か「ここ過ぎて憂いの市に入る」とお訳しになった。高校生に分かりやすく訳してくれたのだと思う。

「ペル メ シ ヴァ ネ ラ シタ ドレンテ、 ペル メ シ 

ヴァ ネ レターノ ドロレ……」

以下、真意が分からないままに、イタリア語で覚えさせられた。それが今回の大震災に際し、わが頭に浮かんで、離れない。『神曲』地獄篇は、作者にして主人公のダンテが古代ローマの詩人ウェルギリウスに導かれて、地獄を巡るという内容である。

・今、関心がないと言われればそれまでだが、冒頭部分を、山川丙三郎さんの邦訳でご紹介したい。
Per me si va ne la città dolente,
per me si va ne l'etterno dolore,
per me si va tra la perduta gente.
Giustizia mosse il mio alto fattore;
fecemi la divina podestate,
la somma sapïenza e 'l primo amore.
Dinanzi a me non fuor cose create
se non etterne, e io etterno duro.
Lasciate ogne speranza, voi ch'intrate'

我を過ぐれば憂ひの都あり、
我を過ぐれば永遠《とこしへ》の苦患《なやみ》あり、
我を過ぐれば滅亡《ほろび》の民あり 
義は尊きわが造り主《ぬし》を動かし、
聖なる威力《ちから》、比類《たぐひ》なき智慧
第一の愛、我を造れり 
永遠《とこしへ》の物のほか、物として我よりさきに
造られしはなし、しかしてわれ永遠に立つ、
汝等こゝに入るもの一切の望みを棄てよ 

…………
 
★清流出版のホームページ内(加登屋氏のテキストの一部)↑

 氏は、このほど社長職を譲られた。健康上の問題が大きい。
 加登屋さんには、古くダイヤモンド社在籍時代からお世話になった。
 その後、清流出版を創業。
 小生は『漫画に愛を叫んだ男たち』を刊行していただいた。

 近年、脳梗塞に倒れられたが、それにもめげず、社業を継続されて
 おられた。氏の見識、博学なる編集者として、長年、ぼくは尊敬してきた
 人物である。ぜひ、ぜひ、今後も社を見守り続けていただきたい。

★★ダンテ!かつて、滝沢 解(マンガ原作家)氏が、お元気だったころ
  ぼくは『地獄篇』のマンガ化を願って、彼に原作を書いてほしいと
  言っていたことがある。彼もやりたがったのだが、実現せぬうち
  亡くなられてしまった。

■夕刻、温泉「元気あっぷ村」へ家内と行ってきた。ここで夕食である。
 タクシー代が、往復かなり係るのが欠点!引っ越しして、3回目だ。