長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

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ぼくの休日、宇都宮へ

nagatani2008-09-10

藤本由香里さんの、マンガサミット報告<ミクシイ>の
 ラストのパートを、貼らせて頂きます。
■ 京都のミュージアムで行われた、5月のB.D.の研究会で、大西祥平さんから「フランスにグルメマンガってあるんですか?」という質問が出て、フランス人たちの「一つも知りません」という答に、目からウロコが落ちた思いがしたのですが、アジア各国の代表が口々に言っていたように日本ほどマンガで「食」を描く国は他にないのです。
 ことにB.D.は基本、絵(+言葉)の芸術性を追求する分野なのだから、「情報マンガ」の一種である「食」マンガとは対極にある。また、「食卓」の重要性も日本文化の大きな特色でもあります。ちば先生が「金持ちと貧乏」の食卓を対比して描いたのも「戦後の食糧難の強烈な思い出が基底にある」から。貧しくても家族がわきあいあいとしている「食卓の風景」は日本の戦後民主主義の象徴だったんだよなあ、と改めて思いました。また、日本では「日常」を描くマンガが世界で群を抜いておおい、という理由もあります。実は「食」マンガから見えてくる、日本マンガの特徴はかなり本質的なことなのです。
 そうしたことを改めて発見したパネルディスカッションでしたし、一方で「交流」の意義は肌身に感じられたサミットでした。
★以上です。
しかし、藤本さんに、正式にご許可をお願いいたしましたところ
これでは、いささか、誤解を招く恐れあり〜という、コメントを
説明付きでいただきました。
削除した方がよいかも!ということですが、コメントを添える〜
それを貼っても良いとのことです。
↓以下●部分です

●(長谷・前略)むしろ5月のシンポからの問題意識で書いているので、誤解が生じる可能性があるかと。
 つまり、「日本ほど「食」に関するマンガが多い国は他にない」のはたしかなのですが、今回のサミットでは、それでも、各国ごとの「食」マンガの状況を紹介していました。
 たとえば、韓国では、『食客』という人気漫画があって、調理長を主人公に地域料理の特性を取り上げていて、「記憶に残る味」「味の思い出」――つまり舌で感じる味よりも心・魂で感じる味ということをテーマにしている、
 とか、
 香港には日本のグルメマンガの影響を受けた「食紳」という映画がある、とか、「ハロー・キティ・カフェ」とか「ウルトラマン・レストラン」とか、マンガを前面に打ち出したレストランができては消えていったが「チャーリーブラウン・カフェ」は成功している、
 とか、
 台湾ではグルメマンガは少ないが、「ぼくは大コック」という作品があったり、食品を素材にした4コママンガがある、
 とか、
 中国では「マンガは精神の糧」と考えている、
 とか。


★こちらの勝手を、最大限に許していただけたことを感謝致します。
由香里さん、情報有難う御座います。

■お読みになられた皆様、そうした、小生の配慮不足を確認し
ひとつのマンガ情報としてお読み下さい。
さらに、最近復刻されました
名著『私の居場所はどこにあるの?』
<少女マンガが映す心のかたち>(藤本由香里朝日文庫・900円+税)を
お勧め致します。少女マンガ評論の新境地を拓いた!という三浦しおんさんの
言葉にマチガイはありません。必読です。
 
●「むにゃラ企画?」の方に、お願いがあり
宇都宮でお会いした。
ご親切にしていただき帰宅。
(有難う御座いました!!!)

でもシナリオ企画の方は、ストップです。
ぼくのテキストは、当然、全てが出来ている
わけではありませんが…。
残念ですね。
ドキュメントとドラマのちょっとした融合体みたいな
構成を考えての執筆でした。
いずれ「マンガ興亡史」を書きたいので、その時に
このテキストが<むっくり目覚める>はずです。
興亡史はドラマティック!でないと、面白くない!
というのが、ぼくの考え方なんでね。

★そんなこんなで、これまで中断していた「赤塚映画
シナリオ」の入力&執筆を再開します。
こちらは、中段を過ぎ、クライマックスへの下書きまで
始めていたのだから、とにかく「完成」させねば!
読者は一人!>ってことで、書いてるんですが。(現在
<一人>のマイミクさん、そういうことです。