長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

長谷邦夫はてなダイアリーのバックアップです。今のところ更新は無い予定です。

大垣から帰宅

●今日のアニメーション鑑賞は
『ロジャーラビット』でした。
スリリングな展開に、学生たちは
眼をこらしていた。
テンポも最高の作品!
彼女たちは見ていない世代ということだ。
●北海道の母方のご親戚から、夕張メロン
大変おしい!!!
ごちそうさまです。香りも最高です。
内田樹先生のブログより
一部抜粋貼り付けました。
井上雄彦さんとお話ししたときに、中国における海賊版の話になった。
スラムダンク』を知らない子どもはいないくらい井上作品は中国でも読まれているけれど、中国の代理店から知らされる発行部数は「嘘でしょ」というくらいの数字だそうである。
市場に流布しているもののほとんどは海賊版である。
この場合、「究極の選択」は次の二つである。
(1) 著作権法を厳密に適用して、すべての海賊版を市場からも個人の書棚からも撤去し、正規の刊行物以外の発行流通所有を認めない。
(2) もう、好きにしてくれと放っておく。
私は(2)でいいんじゃないですかと井上さんに申し上げた。
海賊版スラムダンク』が中国で数十億部売れ、若い中国人の中から井上雄彦を神と崇めるファンや井上フォロワーが続々と出現して、つねに熱いまなざしで井上さんの作品を待ち望んでいる・・・という状態になったときに、そのレスペクトは必ず「井上さんに『私、大ファンなんです』というメッセージを届かせたい」というかたちを取るはずである。
とりあえずそれは海賊版を退けて、印税が確実に井上さん自身に届くエディションを購入するという行動を通じて表現されるだろう。
楽観的すぎるかもしれないけれど、私はそう信じている。
井上さんの本は『スラムダンク』も『バガボンド』も『リアル』も、どれもビルドゥングス・ロマンである。
すべてに共通するのは「激しい負荷の下で、短期的に、一気に成長することを強いられた少年の成長譚」という話型である。
私は井上さんの描く物語を世界中の少年たちに読んで欲しいと思っている。
彼らが成長することにこれらの物語が資するなら、それによってこの世界は少しずつ住みやすいものになってゆくはずだからである。
そのとき海賊版を刊行したり読んだりする商習慣もいつのまにか消えているだろう。
それは「大人のすること」ではないからだ。
迂遠かもしれないけれど、私は中国で著作権法が厳格に適用されることよりも、一冊でも多くの井上作品が一人でも多くの中国人読者に読まれることの方が、中国を「今より住みよい場所」に変える上では有用だろうと考えている。
井上さんの本にはそれくらい強い教化的な力がある。
井上さんは、「そういう考え方もあるんですね」と微笑していた。

★コメント欄はにぎやかです。
こんんなコメントがありました。

現在中国在住の者かつ井上ファンとしてコメントします。

中国で普通に生活している限り、正規版を購入するチャンネル自体がありません。どんなに店構えが小ぎれいであっても、店頭に並んでいるのは、ほぼ100パーセント海賊版です。先生の仰るとおり、ひょっとしたら中国人でも熱狂的なファンは正規版を購入したいと望んでいる可能性はあります。しかし、それがどうやったら買えるのか誰も知らないのです。また、正規版が店頭に並んでいたとしても、それを海賊版と弁別する方法はありません。中には「俺のは正規版だぜ!」と胸を張っている人もたまにいますが、手にとって見てみると「これが正規版のはずないだろ…」と思わざるをえない代物だったりします。読者に真贋を見分ける目がない。正規版自体が海賊版程度の印刷・製本クオリティ。さらに所謂「正規版」の版元が著者に発行部数を偽って報告している可能性など、とにかく問題は複雑なのです。


●こうなると、どうしたらいいんでしょうか。
マンガ禁止だったりして。コワ!!