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山本順也さんが文化庁メディア文化祭の功労賞を受賞

nagatani2004-12-18

【プロフィール】
1938年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。
1963年、小学館に入社。絵本編集部で「ジャングル大帝」復刻版を担当。
1968年、少女マンガ誌「少女コミック」創刊以降、1999年退社まで30年間女性読者向けマンガ誌「別冊少女コミック」「プチフラワー」等の創刊、発刊に携わる。
2000年4月、京都精華大学芸術学部に新設された「マンガ学科」の教員に就任。
2004年、第一期卒業生と同時に退任。

【贈賞理由】 編集者は創作をするわけではないし、厳密に言えばマンガ家を産み育てるわけでもない。マンガ家は自分の情熱と気力で自ら育っていくものだ。
しかし支柱が無いと、伸びようとする蔓は行き先を見誤ったり迷ったりして、伸びる意欲すら失くす場合がある。山本氏は信念を持つ支柱として、伸びゆく才能を支えつづけた。「マンガ家の夢」と「商業的判断」との間で厳しい立場に立たされながらも「マンガ家の才能を信じ、支える道」を歩みつづけた。マンガそのものを愛していなければたどれない道だったと思う。山本氏がいなければ日本の少女マンガの発展は10年は遅れたと思う。

少女マンガ編集者だったので、仕事のうえでの出合いは
ありませんでしたが、むかしむかし、新宿の酒場で深夜
偶然知り合い、夜明かしで語り合ったことがあります。

萩尾望都さんの全集が出るすこし前のことでしょうか。
ぼくの『漫画の構造学!』(インデックス出版)で
トーマの心臓』を取り上げたとき、その画像を多数
使用する際に、山本さんに大変お世話になりました。

京都精華大学を退任されたのは、体調がすぐれぬとの
話しでしたが、今後も、マイペースでマンガについて
語り続けていただきたいものです。