長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

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『南の島に雪が降る』(加東大介・光文社)

知恵の森文庫が復刻したものである。
文句なく面白い!
ぼくが講義する現代風俗文化論の演劇の
時間にちょっとだけ触れていた。
その正確なところを知っておきたかった。
60〜70年代を中心とした講義の
埒外にあるが、戦後を語るには、
はずせない気持ちがあるのだ。
加東の文章が、全く古くなっていないのも
驚きだった。
実に軽快なタッチなのだ。最近書いたと
いってもいいくらいである。
ぼくの世代だと、役者の名文というと
殿山泰司のちょっとふざけたエッセイを
思い出すが、そうしたケレンも無く、
うまいのだ。